国際詐欺

このところ国際詐欺の被害が急増している。特にFacebook等のSNS(ソーシャルネットワークサービス)を利用してのインターネット詐欺が多くなっている。最近は、自動翻訳アプリを用いて日本語の翻訳をつけて英文のメールが届くので、一般の人たちにも被害が広がっている。この種の国際詐欺の場合は国境の壁があるため犯人を捕まえることは不可能に近い。
ある慈善事業に参画していたAさんはFacebookを通して多くの人々と交流していた。何人かの方が、Aさんの活動に共感して時々寄付をしてくれた。ある日、その中の一人、南アフリカ人のY氏から朗報が届いた。
「Aさん、喜んでください!Aさんの働きのことを時々話していた私の遠い親戚が交通事故で亡くなりました。彼はずっと独身で身寄りがありませんでしたが、Aさんに全財産を譲るという遺言書を書いてくれました。すぐに送金しますから銀行口座を教えてください。Aさんの働きを神様が喜んで特別に祝福してくださったんですね。おめでとうございます!」

Y氏はAさんに公正証書の遺言書と裁判所の検認書等の書類の写真を送ってきた。現地の一流銀行の残高証明によると、遺産は数十億円という金額であった。Aさんは嬉しかったが、金額が大きすぎるのが気になった。
架空の遺産相続等の国際詐欺のことを知っていたAさんは、Y氏と亡くなった親戚の両者の本人確認書類の提出を求めた。Y氏からすぐに、親戚の出生証明、死亡証明、2人のパスポートの写真等が送られてきた。Aさんは念のため、Y氏とその親戚をインターネットで調べたところ、それぞれ同じ名前、同じ顔写真の人物がいることを確認できた。また、Y氏の親戚が最近交通事故で死亡したニュースも出ていた。こうしてAさんはこの遺産贈与が100%真実であることを確信して口座番号等の詳細を送った。

その後、南アフリカの銀行から日本の銀行に遺産を送金する手数料をAさんに払ってほしいという要請から始まって、さまざまなドラマのストーリーが展開し、Aさんは結局、数百万円を日本からY氏に送金した。結論として、AさんはY氏の詐欺の被害者になってしまった。

詐欺師の特徴と手口
プロの詐欺師の最大の特徴は、「良心の呵責がない」ことである。人を騙してお金を巻き上げ、その被害者が悲しんだり、苦しんだりすることに快感を覚える。だから相手を騙すためには手段を選ばない。

彼らは小説家やシナリオライターよりもはるかに優れた創作能力を持ち、喜怒哀楽豊かなメールのやり取りで巧みに相手を騙してマインドコントロールしていく。そして相手の全財産を奪うだけでなく、借り入れ能力までも利用して最大限搾取し尽くす。

パスポート、運転免許証、銀行関係書類、裁判を含む法律関係書類等を巧妙に偽造、変造、流用する。架空の人物を演じ、実在する人物に成りすますことも実に巧みで、俳優や役者も顔負けである。詐欺師はまさにサタンの操り人形である。
この種の国際詐欺の被害に遭わないためにはどうしたらよいのか?詐欺ではないかと少しでも疑いがある場合は、無視して話に乗らないことである。どうしても話に乗ってみたい場合には、銀行、警察、弁護士等の専門家に相談することをお勧めする。

 

すべての人が迷い出て、みな、ともに無益な者となった。善を行なう人はいない。ひとりもいない。「彼らののどは、開いた墓であり、彼らはその舌で欺く。」「彼らのくちびるの下には、まむしの毒があり、」「彼らの目の前には、神に対する恐れがない。」

《ローマ3:12〜13、18》